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CATのアメリカ東海岸留学

CATのアメリカ東海岸留学

上手なウソのつきかた

アメリカ留学していると、実に自己資金で留学してきたと言う人が多いことに気づく。
つまり「自分で資金をかせいで」「親がかりでなく」留学してきた人、という意味である。
特に女の子に対してそうした発言をする男子留学生が多い。

20代後半くらいまでカッチリサラリーマンをやっていればある程度貯金も貯まろう。
しかし、20代前半でも(よく「死ぬほど」という枕詞がつく)バイトなどをしてお金を
貯めてきたと言う人が多い。かっこいいなぁ、夢にむかってガテン系でもスゴい勢いで
やってきたのか? 1日55時間くらい・・・。ン? ちょっと待てよ?

2年越しのNY留学の夢をついに実現したAくんの話はこうである。

留学するとしたら絶対にNYじゃないといやだったそうだ。NYとかだと学費や家賃が
高くて大変だよ、という話になる。たとえばアパートは月1000ドル、学費月1000
ドル、生活費月1000ドルとして1年留学するとして36000ドル(当時のレートで
約400万円)。2年間のバイトでこれを貯めるとなると、全く遊び金を使わず実家だった
としても月約手取り17万はもらっていないと計算があわない。それでも不可能ではない
数字か。

ところが、Aくんの場合は語学学校からはじめて大学に入り、目標は大学院まで行って
マスターを取ることだという。「キャリアアップのための留学」だと彼は言い切る。
大学受験に失敗して高校卒業後、4~5年ぶらぶらしていたんだからどんなことをしても
キャリアアップになると思うのだが、まあそんなことはどうでもいい。

予定では彼はNYUに進学するつもりだと言う。1年の学費を32000ドル(当時)として、
これに生活費を入れて年間の費用は約600万円にハネ上がる。これでストレートに
マスターまで行ったとして6年間で3600万円。語学学校の1年と合わせて4000万円。
東京にマンションが一戸買える金額である。これをAくんはシレっと「それくらいの資金は
用意できました」と言う。すごい。立派である。ン? ちょっと待てよ? ってことは
2年間のバイトで4000万円用意したわけだ。

ちなみに時給1000円のバイトだったとして、なんのことはないこれは1年365日
休みなしで1日約55時間働くと稼げる金額である。

ただ、これくらい稼いでいると税務署からバックレることはかなり難しい。となると
年間の総収入が4000万はないとつじつまがあわない。時給が2000円だったのか、
それとも1日110時間働いていたのか。もう話がむちゃくちゃである。

それ以前の問題としてこれだけの高収入が保証されていたら、自分だったら絶対に留学なんて
考えない。あと数年がんばればマンション経営だけで悠々自適の生活が送れるではないか。

別に裕福な家に生まれてしまったのは自分のせいではないのだからそんなに卑屈になら
なくてもいいのに、と思う。もちろんやっかまれることはあるだろう。でも、やること
さえちゃんとやっていれば(ところがやることをちゃんとやってないボンボンが多いから
ガンガンつっこまれるわけだが)相手もヘンなことは言いづらいだろう。正直に生きようよ
正直に。

余談であるが、現在Aくんは語学学校2周目(2年目)に突入。学費が3ヶ月5000
ドルのところにいまだに通っていらっしゃる。(当初の予想よりもさらに高いところなん
だよね。)さらに家賃は月1300ドル。もちろん一人暮らしである。それって高くない?
って聞くと、いや、ここらへんはそれが相場なんすよ、とシレっと言う。

そして女の子向けにはやはり「オレは自分で留学資金を稼いできた」と営業されている
ようである。

頼むからそんなおいしいバイトがあるんなら紹介してくれ。

ちなみにこういった留学生の存在は「バイトがんばれば留学資金って稼げるんだぁ」と
誤解しまう人が増えるという二次被害の危険性をはらんでいると思う。

アメリカの場合、学生ビザ申請時には最初の1年間の留学資金があるということが証明
できればよく、だからその資金のみを準備して留学してきて2年目以降にっちもさっちも
いかなくなっている人も案外いるようである。ちょっと冷静に考えれば当初の資金が
1年分しかなければ「2年目以降」なんてハナから頭にないはずなのであるが、不思議と
「なんとかなるだろう」ってかんじでこっちに来ちゃってる人は少なくないような気がする。

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